小言

帰属意識というのは厄介だなと思う。
例えば血族。「僕はこういう血族の一員だから」と言う。
例えば会社。「僕はこういう会社の所属だから」と言う。
例えば地域。「僕はこういう地域の出身だから」と言う。
所属する事、それ自体が悪いとは言わない。何かに属していないと不安な人は居るし、不安を解消したいというのは不自然な欲求ではない。だから悪いとは言わないし思わない。だけれど、自分の事を帰属対象の責任にする事には問題が在ると思う。そして何よりも問題な事は帰属対象の責任にして満足し原因究明を行なわない事だとも思う。責任の所在を明らかにするのも良いけれど、発生した問題の処理の方が大事なのではないか。責任の所在を明らかにして満足するだけならば、何も解決していないのと同じだ。問題を処理し、再発しないように努める事が大事なのではないか。その為の原因究明であって責任の追及の為の原因究明ではないと思う。
帰属対象に責任を押し付けるような真似をしなければ少しは原因究明の手掛かりになりそうなのだけれどな。