毛髪寸断

再びこの話題を記している事から如何に僕の日常が変化に乏しいものかが推察されるだろうが、そんな些事を一々気にしない方が良い。そんな事よりも重要な事が発生。そろそろ邪魔で邪魔で仕方ないので人畜無害で無個性な溢れんばかりにありふれた髪型にしようと思い美容師さんにその旨を伝える。幾つかのやりとりの末、折角長さが在るのだから余りに短くするのは勿体無いので邪魔にならない程度にしようという事でお互いに合意。後は任せるだけなのでいつものように目を閉じされるがままにされる。数十分後、完了したらしくこれでどうかと訊かれたので目を開く。
鏡にはブローノ・ブチャラティ(知らない人はジョジョの第五部を読もう)みたいな髪型をした人が居た。誰だと思うまでも無く僕と認識。僕はなんでこんな髪型になっているのだ。
僕は美容師さんと合意したと思い込んでいたが全然合意していなかった。それどころか意思の疎通すら行なわれていなかったようだ。今の時代にこのブチャラティのような髪型はかなり目立つと思うのだけど、それは僕と美容師さんの認識の違いなのか。確かに邪魔にはならないし人畜無害には見えるかもしれない。が、無個性な溢れんばかりにありふれた髪型ではないだろう。どっと疲れ、かろうじて「もう少し短く」とだけ伝える再び目を閉じた。結局髪型そのものには大きな変化は無くブチャラティよりも少々短くなったおかっぱで完成と相成った。
髪型そのものはどうしようもないのでセットで何とかするしかない。セットするのは苦手なのに。