晴れ時々曇り、処によっては雨や雪、一時的に雹の可能性も

占いとは統計学の一派という話を聞いた。統計学。確率論を基盤とし一部の標本を調べる事により集団全体の性質を推定する為の方法について研究する学問。乱暴に要約すれば「予想」。
学問が如何なるものかはさて置いても随分と曖昧なものだと思う。けれど人間は予想するからこそ日常を過ごす事が可能だとも言える。予想するからこそ予定を構築出来るし目標を設定出来るし事態に準備出来る。予想よりも良い結果と思うならば喜ぶだろうし予想よりも悪い結果と思うならば悲しむだろう。予想外も含めて。人生が悲喜交々なのは予想するからと言える。予想するからといって必ずしも人生が悲喜交々だとは限らないけれど。
そして予知ではないからこそ生存可能でも在る。他の可能性の余地も無い程に完璧な予知などを行なえてしまったならば殆んどの人間は耐えられないだろう。知らないからこその不安だけれど同時に知らないからこその期待。
予知ではなく予想だからこそ日常に応用出来る。けれど当然ながら予知ではなく予想なのだから外れる事も在る。人生は予知通りに行なわれるだろうけれど予想通りには行なわれない。当たるも八卦、当たらぬも八卦。そして確率が上がれば上がる程に外れる八卦。ならば一体全体それに何の意味が在るのだろうか。一体を基準に全体を予想しても全体は一体ではないのだから。


それでも予想するしかないのが人間の現状。占いに縋るが如くに。