瑣言

瑣言その一
そういう時期なのかどうかは分からないが暫くの間は連絡をしていなかった(と思う)友人や知人から相次いで連絡が来た。殆んどは遊びの誘い。暫く振りなので話の尽きる事も無いだろうし楽しみ。実際には無駄話ならば自分でも呆れるくらいに会話を続けられる僕は話が尽きた事は無いけれど。そういえば何故か僕の友人や知人は特殊技能を必要とする職業の人間が多いのだけれど、そのような業界関係者の話は決して外側から知る事は無い事が多くそれも楽しみ。何よりも一番の楽しみは当り障りの在る人格の僕と気が合うという稀な人間達と遊べるという事に尽きる。


瑣言その二
結婚式に出た時の新郎新婦名義で高島屋から様々な品が掲載された本が送られてきた。内祝いという熨斗紙に包まれて(文脈上に大した変化が在るわけではないけれど、「くるまれて」と打ったのに「包まれて」と表記されたので殆んどの人は「つつまれて」と読むのだろうなと思うと少し微妙な気分になる)。最初は様々な品が載った本だけ贈られてもな…と思っていた。新郎新婦はもしや高島屋の回し者か、と思っていたらどうやらこの本はカタログらしく掲載されている品から一品選び同封されている葉書を送るとその品が貰えるものらしい。
僕は浅学にして知らなかったが今はこういうシステムが在るようだ。
確かに使いもしないような品物や好みに合わないような品物を送るより、貰い手が自分で選択する方が自分の好みに合った品物を貰えるし直截に金を送るよりはあからさまではないと思われる。
しかし喜々として選んでいた僕が言うべき事でも言える立場でもない事は重々承知で敢えて言うならばこのシステムはどうなのだろう。直截に金を送るよりもあからさまではないのだろうけれど即座にその事を連想してしまう人間(ここでは僕)が居るという事はやはりあからさまだからなのではないだろうか。隠蔽しきれない隠蔽。する気が無いのかもしれない。
そのような事を考える僕自身があからさまに金に汚いという可能性も大いに在るので断言は出来ないけれど。